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小泉首相訪朝への評価[メルマガ第553号(2004/05/26)より]

  皆さんは、今回の首相訪問をどう評価されますか? 
いろんなご意見があると思いますが、私は「大失敗」だと思います。

  5人の家族が帰国されたことは、確かに素晴らしいことです。
  5人が帰ってきたから、それなりに評価してもいいではないか、という意見もあるかもしれません。
  しかし、私は以前、1年8ヶ月前の9月17日の平壌宣言の際のメールマガジンに書きましたが、この拉致の問題には怒りを抑えることができません。

  その1つの理由は、以前、横田めぐみさんのご両親に直接お目にかかって、
  「この25年間、来る日も来る日もめぐみの帰りを待っている。
   一日も早くめぐみに会いたい。めぐみは死んでいません」
  という切なる話を聞いたからかもしれません。

 今回の最大の問題点は、死亡・不明と通知されている安否不明者10名の再調査結果が得られなかったことです。
  家族会の怒りもそこにあります。
  「白紙にして、再調査する」と北朝鮮が約束したそうですが、期限も切らない調査は残念ながら、いつ回答が来るのか全くわかりません。

  「早急に再調査の結果が回答があるだろう」という楽観的な見方もあるようですが、2002年9月17日のいい加減な死亡・不明報告書について150項目の質問書を1年8ヶ月前に北朝鮮に提示したにもかかわらず、まったく今日まで回答がないという状況において、北朝鮮が今回こそは、早急に回答するとは思えないのです。
 外交は非情なものですから、取引でないと再調査結果を北朝鮮は明らかにしないのではないでしょうか。
  そのカードが、改正外為法や特定船舶入港禁止法などの経済制裁であったわけです。
  しかし、小泉首相は、今回の訪問で、「経済制裁を行わない」とカードを切ってしまったのです。

  家族会の方々が激怒される理由がここにあります。
  過去の経緯から言って、残念ながら、経済制裁というカードがないと、北朝鮮は拉致問題の解決に動かないのではないでしょうか。
  唯一の特定失踪者や安否不明者などの発見のための交渉材料が、経済制裁のカードであったわけです。
  その頼みの綱である、唯一の交渉カードであった経済制裁のカードをいとも簡単に今回切ってしまったら、今後の安否不明者や特定失踪者の発見のための交渉のめどがもう立たないのではないでしょうか?
  もちろん、経済制裁そのものの発動は最後の最後まで避けるべきですが、交渉カードとして使うのは必要なことです。
  せめて「再調査の結果の提示」とと引き換えに、「経済制裁をしない」というカードを切るべきであったと思います。
  首相の支持率はアップしたようですが、25万トン、500億円相当の食料支援と引き換えに5人の日本への引渡しというのは、あまりにもお粗末な外交です。

  私は、横田めぐみさんのご両親をはじめとする、安否不明者や特定失踪者のご家族の思い、つまり、「経済制裁をカードとして、何としても新しい情報を北朝鮮から得てほしい。これが最後のチャンスだ」という思いを考えたとき、今回の訪朝は大失敗だと思います。

Posted at 2004年05月27日 09:27 | TrackBack
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