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2006年03月31日

グループホームのスプリンクラー設置義務で関係者反応

山陰中央新報 2006年03月31日

 認知症グループホームの防火対策で、住宅用スプリンクラーの設置の原則義務付けが29日の総務省消防庁の検討会で了承された。事業者には費用面で重い負担となることが避けられず、山陰両県の施設関係者からは懸念の声が上がるが、ハード面にも増して夜勤職員の配置の整備など、ソフト面の充実が急務との指摘が相次いだ。

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2006年03月30日

認知症グループホーム、スプリンクラー設置義務化盛る

昨日の防火安全対策検討会を受けて、記事がでているので、まとめてみました。

朝日新聞 2006年03月30日

 7人が死亡した1月の長崎県大村市のグループホーム火災を受け、認知症高齢者グループホームの防火安全対策を協議していた総務省消防庁の検討会(委員長・室崎益輝消防研究所理事長)は29日、住宅用スプリンクラー設置の原則義務化などを盛り込んだ報告書をまとめた。同庁は年内にも制度改正する方針だが、報告書には義務化に慎重な厚生労働省やホーム関係者の意見も併記されており、両省庁の調整が難航する可能性もある。
 報告書は、夜の火災では職員1人で短時間に入所者を避難させるのは難しいとして、自動火災報知機、火災通報設備に加えてスプリンクラーが必要とした。ただ、一般住宅程度の小規模なホームなどを対象外としたほか、既存のホームで夜間に複数の職員がいたり、近所の助けで全入所者が避難できる態勢が整っていたりする場合は設置しないことが可能とした。
 障害者のグループホームなどについては、省庁間で協議する。

読売新聞 2006年03月30日

 総務省消防庁は29日、認知症高齢者向けのグループホームの防火対策として、水道水を利用する住宅用スプリンクラーの設置を、原則として義務づけることを決めた。
 今年1月、長崎県大村市のグループホームで起きた火災で7人が死亡したのを受け、有識者らによる検討会で協議を重ねた。近く政令を改正する。
 グループホームは、高齢者が5~9人で共同生活する小規模の施設で、2月末現在、国内に約7800か所ある。常駐の職員もいるが、夜間は1人になるケースが多く、火災発生時の避難誘導や消火態勢などが課題になっていた。

日本経済新聞 2006年03月29日

 政府は28日、認知症高齢者を対象としたグループホームの防火対策として、一般水道を利用した住宅用スプリンクラーの設置を原則として義務付ける方針を固めた。死者7人を出した長崎県大村市のグループホーム火災を受けた措置。既存施設には設置まで3―5年程度の猶予期間を設ける方向で、今夏までに関係政令を施行する。
 グループホームは、介護を必要とする認知症の高齢者が少人数で介護スタッフと共同生活をする施設で、昨年末現在、全国に7604ある。現行の政令ではスプリンクラーの設置義務は床面積1000平方メートル以上の施設に限られており、小規模施設では火災時に高齢者が逃げ遅れる危険性が指摘されていた。

中国新聞オンライン 2006年03月29日

 死者7人を出した長崎県大村市のグループホーム火災を受け、防火対策を協議していた総務省消防庁の検討会は29日、認知症グループホームに対して住宅用スプリンクラーの設置を原則として義務付けることを柱とした報告書案を了承した。ただ施設側に費用負担が生じることから一定面積以下の小規模施設は既設、新設を問わず適用外とした。
 消防庁は今後厚生労働省と調整し、4月にも適用外の具体的な基準などを盛り込んだ関連政省令を改正したい考え。その後数カ月の周知期間を設定する。既存の施設についてはさらに5年程度の猶予期間を設け、設置義務化は早ければ2011年から実施。違反すれば罰則対象となる。

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2006年03月03日

グループホーム火事に学ぶ

 月間介護保険 2006年3月号 34ページ。NHK解説委員の小宮英美さんのコラムで、防火対策のことが取り上げられています。

 小宮さんは、
 グループホーム火災で防火対策が問われており、「スプリンクラー」「夜勤二人体制」を求めるような地元新聞の記事も目立ったが、本当時そのような対策が必要なのか、と、現実的でないコストが必要な、大掛かりな対策に対して疑問を呈しています。
 そして、「私は、飛躍した対策よりももっと地道な対策が必要だとおもいます。」として、取材した中から、火事を起こしたホームが開設以来消防署と連絡をとったこともなく、避難訓練もしていなかったことや、防炎カーテンや燃えにくい絨毯があることさえ知らなかったこと、さらに、ホームに火災報知設備や消防署への通報設備がなくて通報に手間取ったことを指摘しています。
 そして別のホームでは、火災報知機と消防署への通報器の取り付け、さらに壁に穴をあけて非常口を作っても150万円ですんだという事例を紹介し、体制上の工夫の余地などを指摘した上で、「いきなりスプリンクラーや夜勤2人体制に飛びつくよりもするべきことがたくさんあります。」と締めくくっています。

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第3回認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会

 長崎のグループホーム火災を受けて設置された、認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会の、第3回目の会合が昨日ありました。
 第1回、第2回は非公開でしたが、「個別のプライバシーに係る部分以外の検討については、公開で行うべきではないか」と消防庁に申し入れたところ、今回より公開されることになりました。
 あいにく、全部は傍聴できませんでしたが、当日の資料を掲示します。

第3回認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会資料(pdf:1.5MB))
<資料の内容>
 検討会議事次第
 検討会座席表
 【配布資料】目次
  資料3-1 認知症高齢者グループホーム「やすらぎの里さくら館」火災原因調査等の概要
  資料3-2 認知症高齢者グループホームの防火上の課題と講ずべき対策(案)
  参考資料 3-1 認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会委員名簿
  参考資料 3-2 ( 六 )項ロ老人福祉施設関係の火災事例について
  参考資料 3-3 住宅用スプリンクラー設備とスプリンクラー設備との相違
  参考資料 3-4 第1回認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会議事要旨
  参考資料 3-5 第2回認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会議事要旨

NPO法人全国認知症グループホーム協会の要請書と資料(pdf:789KB)

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