やまのい和則の
      「痴呆ケアの切り札・グループホーム!」

             第28号(2000/12/22)

    メールマガジン読者の皆さん、こんばんは。

 21日午後3時から民主党の厚生部会。
明日(22日)内示になる来年度予算の厚生省関係の部分について、
厚生省から民主党議員への説明。

厚生省から担当者が25人。
手短にどんどん厚生省の担当者が予算を説明。それに民主党の議員
が質問する。それぞれが自分の担当分野について質問。

     ☆      ☆      ☆      

 私は、例によって、痴呆性高齢者向けグループホームについて
質問。ゴールドプラン21という高齢者福祉の計画の中で、
平成16年度の目標が
特別養護老人ホームは36万人分、
老人保健施設は29.7万人分。
しかし、グループホームは3,200ヶ所。

 そこで、私は「グループホームも人数分で明示すべきだ。そうす
ればいかに少ないかがわかりやすい」と指摘。
36万、29.7万、2.3万人となるわけだから。

しかし、厚生省の担当者からは、
「市町村からグループホームについては『ヶ所』であがってきてい
るので、人数には簡単に書き換えられない」との返事。
私は、「今後検討してください」と言った。
たとえば、「3,200ヶ所(2万3000人分程度)」ということは、
1ヶ所平均7.5人なので書けるはずだ。

     ☆      ☆      ☆      

 グループホームについては、来年度予算の説明で、
500ヶ所(単独型グループホームや、新たにNPO法人等の設置す
るグループホームを整備)と書かれていた。

少し気になった。

グループホームの建設補助は今まで医療法人と社会福祉法人にしか
出なかったが、もしかしてNPOにも出るという意味だろうか。

それなら画期的だ。

私が、8月4日と11月27日の衆議院厚生委員会の質問で
再三要望してきたことだ。

 しかし、二回とも厚生大臣からは「ゼロ回答」。
つまり、「NPO法人のグループホームという私的な財産に、公的な
建設補助を出すことは憲法違反」という答えであった。
だから、まあ、無理だろうとあきらめていた。

 しかし、念のため、厚生部会が終わったあと、すぐに部屋の出口
で厚生省の担当の方に、
「このNPOの部分はどういう意味ですか。もしかして建設補助が
出るんですか?」と尋ねた。

すると、なんと「公益性が高いと認められた法人に限ってという
非常に厳しい条件を付けて、NPO法人にも出す」とのこと。

感激。

この件については、今まで何度も、厚生省の担当の方々と激論を
交わしていたが、いつもゼロ回答であった。
まさか、少しでも今回つくとは思っていなかった。

まだまだ一歩前進に過ぎないが、感謝。

     ☆      ☆      ☆      

 この件についてはどのようなNPOならよいかは、グループホーム
のホームページ(http://www.yamanoi.net/)に掲載しました。

さらに、痴呆性高齢者グループホーム連絡協会から連絡があった
グループホームでの事故の保険の加入案内についてもホームページ
に載せましたので、ご関心のある方は見てください。

☆      ☆      ☆      ☆      ☆

 厚生部会のあと、夕方1時間、グループホームの雑誌の取材。

ここでは、「グループホームの建設補助は、NPO法人のみならず
シルバービジネスにも広げるべきだ」と言った。

その理由は、社会福祉法人や医療法人との公平性と、さらに、
公的な補助金を出せば、市町村がそのシルバービジネスのグルー
プホームをしっかり監督せねばならない責任ができるからだ。

「カネを出したら、口も出しやすいし、出さねばならなくなる」。
つまり、公的な補助金を出せば、シルバービジネスのグループホ
ームの質が担保できると私は考える。
 
             やまのい和則 拝

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