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    やまのい和則の
      「痴呆ケアの切り札・グループホーム!」

      - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

             第21号(2000/11/18)

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メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
ご無沙汰してしまいました.。申し訳ありません。
今は18日土曜日の夜中2時です。

今日、正確に言えば、昨日(17日)の、私の厚生委員会での質問
(介護保険やグループホームなど)を報告します。
詳しくは、私のホームページ http://www.yamanoi.net/ から、
衆議院ホームページのビデオでご覧下さい。

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 今日(17日)は朝8時から、介護保険プロジェクトチームで、
シニアハウス(ケア付き住宅)の勉強会。

10時から衆議院厚生委員会。この臨時国会では、最後であろう。
何だかさびしい。1ヶ月の審議拒否があったこともあり、この秋
は十分に仕事をした気がしない。

やはり、国会議員の最大の仕事は、国会すなわち委員会での質問
であり、論戦である。

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 さて、私は、12時から12時半まで質問した(1時間遅れ)。
順に説明します。

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☆ まずは、老人保健施設について。

特別養護老人ホームは、1〜3年待たないと入れない。
それまでのあいだ、老人保健施設を2,3たらいまわしにあい、
症状が悪化しているケースが多い。
これはおかしい。
厚生省は、このような問題についての、実態を把握できていない
のではないか。と質問。

津島厚生大臣は、
「介護保険以前は、そのような問題はあったが、介護保険以降、
そのような問題は、やわらいでいると認識している」との答弁。

「私と大臣とでは、現状認識が違う。問題はやわらいでいない。
実態を調査すべきだ」と私は言った。

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 ☆ 2つ目の質問は、特別養護老人ホームの個室化について。

津島大臣に
「大臣がもし、特別養護老人ホームに、入居されるとしたら、個
室と四人部屋とどちらがよいですか」と写真を見せながら質問。

大臣は「個室がいいに決まっている。あえて答える必要もない。
特別養護老人ホームの上限30%は、個室を認め、補助を出して
いる」との答弁。

「あえて答える必要もないくらい、個室がよいと認識されている
のに、なぜ増やさないのですか。すべての部屋の30%ではなく、
100%の部屋でも補助金を出すべき」と私は言った。

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☆ 3つ目は、特別養護老人ホームの入居者が、病院に入院した
場合、介護保険から、入院した入居者の報酬が、特別養護老人ホ
ームに払われないので、特別養護老人ホームの経営が苦しくなる。
入院中も、特別養護老人ホームに介護報酬を出すべきだ。

「すでにその分を見越して、介護報酬を多い目に算定してある」
との答弁。
しかし、私は納得せず、「ここは直さないと、入院しやすい重度
の高齢者が、特別養護老人ホームに入居できなくなる」と。

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☆ 4つ目は、身体拘束ゼロ作戦。

実態調査をし、実施を急ぐべしということと、すべての老人施設
に「身体拘束ゼロ作戦」の啓発ポスターを貼り、職員さんや家族
にも、ベッドや車いすに、痴呆性高齢者をヒモやベルトで縛る
「身体拘束は禁止です」と啓発すべきだと訴えた。

「精一杯急いで徹底する。ポスターを急に貼ると、現場との意識
のギャップがあるので、かえって現場が混乱するからできない」
との答弁。

これは事実上、身体拘束ゼロ作戦が、現場にはまだ徹底されてい
ないことを、厚生省が認める答弁ではないか。

「現場と意識のギャップがあり、身体拘束ゼロ作戦が、徹底され
ていないからこそ,ポスターをはるべきではないか。
もっともお金もかからない方法ではないか」と私は言った。

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☆ 次は、ケアマネージャー、デイサービス,グループホームの
介護報酬を、来年からあげるべき、という質問。

大臣は、「十分な介護報酬を出しているので、当面様子を見て、
3年後に改定」と答弁。

「切実な問題が生じているサービスについては、来年からでもあ
げるべき」という私の主張は、聞き入れられなかった。

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 また、グループホームについては、徘徊する痴呆性高齢者が
入居しているのだから、「夜勤」は配置すべき。
いまの「宿直」では対応できない。
また、単独型グループホームの建設補助を、社会福祉法人と医療
法人にしか出さないのは不公平。
介護保険は、自由競争のマーケットなのだから、NPOや民間企
業にも出さないと不公平、と訴えた。

しかし、大臣の答弁は、
「夜勤は、グループホームには必要ない。NPOや民間企業には
補助は出せない」という答弁。

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 最後の質問は、
「介護保険のサービスの質の実態調査をすべき。利用者だけでは
なく、介護職員の声(介護保険でデスクワークが増え、お年寄り
と話す時間が減ったなど)を聞くべき。
現場からの批判が大きい。
導入するだけ介護保険を導入しておいて、あとのチェックや、
フォローが不十分だと、厚生省の信頼が低下する。
現場には、介護保険の問題点が多く噴出している」と質問した。

しかし、新たに調査をする気はなさそうだ。

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 昼食をはさんで、民主党の代議士会と衆議院本会議。
午後も厚生委員会続き。テレビカメラが多く来ていた。

川田悦子さんがエイズ問題を質問。
「10歳の時に龍平にあなたはエイズに感染していると告げた。
龍平は『ぼく自殺する』と言った。
エイズ問題の厚生省の反省は?」と、質問。
すごい迫力。傍聴席には川田龍平君。

津島大臣が、その迫力に押されて、涙ながらに
「反省している」と答弁。

その後も、川田さんは、エイズ問題での厚生省の情報隠しを激し
く追及。

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 委員会終了後、厚生省の担当者に、私の国会の部屋まできても
らう。
「グループホームに夜勤が必要ない、という答弁は納得できない」。
「徘徊する痴呆性高齢者が、8人も入居しているのに、宿直で対
応できるはずがない。もし、夜間は入居者は寝ているというなら、
そもそもグループホームは、痴呆性高齢者対象でないことになっ
てしまう。きっちり説明して欲しい」と要望。
グループホームの根本的な問題なので、私は納得できない。

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また、「津島大臣は、老人保健施設のたらいまわしは、介護保険
でやわらいだ、と答弁されたが、その根拠は何なのか。
実際には、さほどやわらいでおらず、お年寄りが、施設をたらい
まわしに合う問題は、深刻だ。大臣の発言の根拠を示して欲しい」
と要望。

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 この2つについては、来週、あらためて厚生省が、見解をまと
めて報告してくれる、という。
厚生委員会での質問で、言いっぱなしで、
「できません」「あっそうですか」では、質問した意味がない。

今日の質問で、納得できない点が多いので、これからも厚生省の
役人さんたちと、議論を重ねたい。
                 やまのい和則 拝
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